「巡礼」というテーマで始めるこの活動は、森のフィールドワークを通してアウトドアとは何かを再考するものです。
魅力ある自然を楽しむアウトドアは、自然と人間の調和によって成り立ちます。
このことは、環境問題にも関連する重要な要因となりつつあるため、この活動を通して自然環境の維持を目的とした問題意識の共有を考えます。
そして今回は秩父を舞台にPilgrimageを行い、この地域の重要なファクターとして山岳信仰に着目しました。
山岳信仰とは、山々やそれにまつわる自然現象を神聖な存在として崇拝する文化です。古くから多くの文化において、山々は神々や霊的存在が宿る神聖な場所と考えられてきました。
一方で、現代社会においては、山岳地域における環境問題が深刻化しています。商業活動を原因とした山林伐採や自然破壊が進んでおり、生態系や景観が破壊されることで自然の価値が脅かされています。
このような現状に対して、山岳信仰はポジティブな影響を与えます。信仰に基づいた伝統的な儀式や行事によって、山々の神聖性や尊さが再認識されることで、自然環境の保全に向けた意識が高まります。
そして、その意識に基づき持続可能な観光や登山を行うことで、自然環境が保護されます。
総じて山岳信仰は、環境問題に対する理解を深め、自然との共生を促進することができる概念であるといえます。
今回のインスタレーションでは写真や服、空間構成からそのイメージを感じて頂き、また私共に直接お声掛け頂けたらと思います。
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